「ウサギ」を英語で言うと? – ベネズエラの「ウサギ政策」

皆さん、ウサギを表す英単語をいくつご存じですか?
rabbitはすぐ出てきますよね。
大型の野ウサギを表す hare もご存じのかた多いんじゃないでしょうか。
bunny?、幼児語でうさちゃんですね。他の使い方もありますが。

イギリスのEconomist誌が最新号でベネズエラの「ウサギ政策」について書いた記事のタイトルは、

Lapping up lapin
Venezuela’s war on cuteness
Economist

lapin もウサギやウサギ皮の意味です。
Economistらしい言葉遊びのタイトルですが、”lapping up lapin”とは、「ウサギを喜んで楽しむ」と「ウサギを食べ尽くす」という意味を掛けているのでしょう。
laで韻も踏んでいます。

南米 ベネズエラは、世界最大の埋蔵量を誇る産油国でもともと豊かな国ですが、独裁色をますます強めるMaduro(マドゥーロ)政権の失政のため、食糧難となるほどの経済危機のまっただ中です。

そのMaduroが打ち出したのが、Plan Conejo (英語ではPlan Rabbit)。国民の食料不足解消のため、かごに入れた子ウサギを国民に配り、繁殖させて各家庭の食料にしようという仰天の政策。
ところが国民に子ウサギを配ったら、多くの家庭ではウサギに名前をつけてペットとして可愛がりだしてしまっているという、まるで笑い話になっています。

Economistの結びの一文もまたしゃれています。

The failure of that plan to alleviate hunger suggests to many Venezuelans that this one, too, is hare-brained.

この政策も“hare-brained”(ウサギの脳みそ)つまり、脳みその足りない軽はずみで馬鹿げた政策だったと。

このコラムは、Vital English-英語勉強会のメルマガで配信した内容の一部再録です。

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