日本人が知っておくべき「クリスマス」とキリスト教の常識【英語表現・文化】

意外と日本人が誤解していることも多いクリスマス。先日のVital Englishセッションでお伝えした内容をこちらでも少し書きます。

クリスマスシーズンの初めと終わりは国によっても異なりますが、米国の場合は11月の第4木曜日に祝うThanksgiving(感謝祭)が終わった翌日(米国の商戦で言う Black Friday)から1月6日のEpiphany(公現祭)まで。クリスマスツリーもキリスト教国ではこの日まで飾ります。

元日に配達される年賀状とは異なり、クリスマスカード(グリーティングカード)は、クリスマス前にやりとりをし、飾っておくものです。アメリカ人に送る場合には、Thanksgivingが過ぎたら早めに送りましょう。クリスマスプレゼントも、ラッピングした箱をツリーの下に飾ります。カード同様に早めに送りましょう。

クリスマスは、キリスト教諸国ではあくまで宗教行事。キリスト教徒以外には、”Merry Christmas!”と書かれたクリスマスカードは送りません。ユダヤ人は、もちろんキリスト教徒ではありませんので注意が必要。
”Happy Holidays!”と書かれているカードは、どんな宗教の人にも送ることができて便利です。

米国は、もともと移民を主体とする多民族国家で、多様な宗教を抱えていますが、やはりキリスト教国家。国民の7割がキリスト教徒です。そのうち約7割がプロテスタント、約3割がカトリックと、プロテスタントが多数派です。

米国歴代大統領はすべてキリスト教徒ですが、そのうちカトリックはケネディ大統領と現職のバイデン大統領の2人だけ。他はプロテスタントです。

多くの教派(denomination)に分かれるプロテスタントとは異なり、ローマ教皇(Pope)を頂点とするカトリックは一体の組織。人工妊娠中絶には反対(Pro-life)の立場で、カトリック信者でありながら中絶を容認する(Pro-choice)バイデン大統領に、ミサで聖体拝領(communion, Eucharist)を行うべきではないという意見が保守派にあり、米国のカトリック司教(bishop)の間で議論が巻き起こっています。

このコラムは、Vital English-英語勉強会のメルマガで配信した内容の一部再録です。

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