英語ニュースと英単語力:新型コロナウイルス

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新型コロナウイルス感染拡大で暗い話ばかりになってしまいましたので、ちょとだけユーモラスなニュースをご紹介。

NPR(米国公共ラジオ放送)で流れた26秒ほどの短いユーモア・ニュースです。
ご紹介ついでに単語など解説します。

“Tito’s Warns Don’t Use Its Vodka To Make Hand Sanitizer”

The vodka makers tell The Dallas Morning News that hand sanitizer must contain 60% alcohol.
Tito’s Handmade Vodka is 40%. It might be better to save the vodka for killing time in quarantine.

「Tito’sのウォッカのアルコール度数は40%しかないので、消毒用には使わないでね」という内容のニュースクリップ。

“sanitizer”は「消毒剤」、動詞は”sanitize”「消毒する」ですね。
名詞”disinfectant”、動詞”disinfect”も同じような意味で使えます。

“sanitize”との関連では、”sanitary”(形容詞)は「衛生の、衛生的な」という意味。
語源は、ラテン語の”sanitas”「健康」から来ています。同じ語源では、”sanity”「正気」、”sane”「正気な、健全な」もあります。

“alcohol”は発音に注意!日本語の「アルコール」ではなく「アルコホール」のように h を入れて発音します。アクセントは最初のアです。
al- は、アラビア語の定冠詞(英語で言う”the”)が語源ですので、アラビア語起源(ないしは経由)の単語だと分かります。 “algebra”「代数」、”alkali”「アルカリ」、”algorithm”「アルゴリズム」なども同様。
ちなみに、スペインの世界遺産「アルハンブラ宮殿」”Alhambra”の アル も同じ。スペイン(イベリア半島)は、711年から1492年までイスラム教徒が多くを占領していたため、スペイン語とポルトガル語にはアラビア語由来の言葉が多数あります。

“quarantine”は、ちょっと難しめの単語ですが、空港でよくお目にかかる言葉なので、海外に良く行くVital English参加者にはお馴染みでしょう。
「検疫」や「防疫のための隔離」という意味。新型コロナの記事ではよく目にする単語です。
語源は、ラテン語の子孫であるイタリア語の”quarantina”で「40日間」を意味します。疫病の発生している場所からベネチアに入港する船を40日間、防疫のために隔離したことに由来します。
“quart-“と言えば、ラテン語の4ですから、数字の4に関連した言葉です。”quarter”「4分の1」、”quartet”「カルテット、4人組」などが思い浮かびますね。

このニュースの最後がしゃれてますね。
“It might be better to save the vodka for killing time in quarantine.”

“kill time”は「時間をつぶす」ですから、「ウォッカは消毒用にではなく、隔離されている時の暇つぶし用に取っておきましょう」ということです。

実際に流れた音声とトランスクリプトはこちら。無料で閲覧・聴取できます。

このコラムは、Vital English-英語勉強会のメルマガで配信した内容の一部再録です。

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